「フォアフット接地」はやめよう。市民ランナーが目指すべきはフラット接地
「ヒールストライクは良くない」と聞いてフォアフット接地に変えようとしているランナーは少なくありません。
しかし、その考え方は少し極端です。
まず知っておきたいのは、トップアスリートの前足部接地と、市民ランナーが意識してつくるフォアフット接地はまったく別物だということです。
トップ選手は足関節がしっかり固定され、接地の瞬間には下腿から足部までが一本の強いバネとして機能しています。
その結果として前足部から接地しているのであり、「つま先から着こう」と意識しているわけではありません。※①
一方、市民ランナーが真似をすると、多くの場合は足首を底屈(つま先を下げた状態)させて接地してしまいます。※②
これでは足関節が不安定になり、ふくらはぎやアキレス腱への負担が増え、足底筋膜炎、アキレス腱障害、シンスプリント、疲労骨折などのリスクも高まります。
また、接地が不安定になるため、推進力も得られません。
もちろん、踵から強く着地するヒールストライク※③もブレーキが大きくなりやすく、膝への衝撃も増えやすいため理想的ではありません。
では、何を目指せば良いのでしょうか。
答えは「フラット接地」です。※④
踵と前足部がほぼ同時に接地できる位置で足関節を安定させ、身体の真下で荷重を受けることができれば、衝撃を効率よく吸収し、そのエネルギーを推進力へ変えることができます。
大切なのは、「ヒールストライクだから悪い」「フォアフットだから良い」という単純な考えではありません。
本当に見るべきなのは、足関節が固定されているか、身体の真下で安定した接地ができているかです。
重要なのは、どこから着地するかではありません。
どんな状態で着地するかです。
ヒールかフォアかの2択ではなく、足首を安定させたポジションで接地できるかが大事なのです。
「ヒールストライクはダメだからフォアフット」という安直な二択ではなく、市民ランナーこそ足関節の安定したフラット接地を目指すことが、安全性とパフォーマンス向上への近道だと私は考えています。
